紅アニメレビュー


紅 DVD
出演:沢城みゆき /悠木碧 /石毛佐和 /新谷良子 /升望 /真田アサミ /植田佳奈

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『わたしは一人で、おまえも一人。でも、一緒にいれば、ほら二人だぞ?もう寂しくないじゃないか』

アニメ大全集レビュー83

『紅』(くれない)は、スーパーダッシュ文庫刊の片山憲太郎・著、山本ヤマト・イラストのライトノベル、またそれを原作としたアニメ・漫画作品です。
同作者の『電波的な彼女』と社会背景や登場人物がクロスオーバーした、アナザーストーリーに位置付けられています。
アニメは、2008年から全12話放送されました。


●紅ストーリー

五月雨荘に住む主人公・紅真九郎(くれない しんくろう)は、駆け出しの揉め事処理屋を営む高校一年生。
彼はある日、恩人であり尊敬する大先輩の柔沢紅香(じゅうざわべにか)から幼い少女を守るという依頼を紹介される。
その少女の名は九鳳院紫(くほういん むらさき)、世界有数の大財閥の令嬢だった。
わがままで騒々しい彼女に振り回される真九郎だったが、そんな日々の暖かさに慣れ始めた頃、日常は突然に破られる・・・。


 『紅』の一番の特徴は、日本アニメでは珍しくプレスコで収録されている点が挙げられます。
プレスコとは、プレ・スコアリングの略で、セリフや音楽・歌を先行して収録する手法です。
アニメーション作成においては、その収録されたセリフや音楽に合わせて絵を描き作成します。
日本のアニメーションは、人手不足のため手間がかかるプレスコは行わず、アフレコ(アフターレコーディング)と呼ばれる、作成された画面にタイミングをあわせてセリフを収録する手法で取られています。(逆にアメリカではほぼプレスコで作成される)

プレスコの手法を取ったことで、キャラクターのセリフや動きが自然に描かれています。
声優陣の演技力の高さも手伝って、セリフがオーバーラップしたり、自然なテンポでのリアクションがうまく表現されてる他のアニメでは見られないリアルな作品になっています。
作画のクオリティも高く、背景画に至るまで奥行きを感じさせ、登場するオンボロアパートの壁など、質感すら伝わってくるほど緻密な描写がなされています。
キャラクターも一つ一つの挙動が丁寧に描かれており、ごく有り触れた日常風景の数々が非常にリアルな描写で描かれており、見る者を引きつけます。

また、原作の小説版では非日常的な描写が目立ちますが(真九郎が住む五月雨荘では戦闘が行えない、理由は不明。戦闘が街中で行われたり、銃を使用する。柔沢紅香が圧倒的に強いなど。舞台は日本ですが現実の日本とは違った設定)アニメ版ではこういった世界観やキャラクター設定を現実的な形に変更し、プレスコや作画などのリアルな描写が原作とは違った魅力を出しています。

特に『紅 第6話:貴方の頭上に光が輝くでしょう』の回で行われるミュージカルシーンは、これぞプレスコならでは!といった印象深いシーンになっています。

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