クラウ ファントムメモリー・アニメレビュー


クラウ ファントムメモリー DVD
出演:川澄綾子 /小林美佐 /志村知幸 /甲斐田裕子 /小形満 /古澤徹 /飛田展男
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クラウ ファントムメモリー名言
『さよならを言いたいって言ってた』

アニメ大全集レビュー91

KURAU Phantom Memory(クラウファントムメモリー)はBONES(ボンズ)制作のアニメ作品です。
漫画版は講談社『月刊マガジンZ』に連載され、ノベライズ版がメディアファクトリー・MF文庫Jより発売されました。
アニメは、2004年から全24話放送されました。


●クラウ ファントムメモリー・ストーリー

西暦2100年。
次世代エネルギーの研究者である天箕(あまみ)博士は、月面にある基地で研究チームと共に原子衝突実験を行っていたが、突如実験装置から飛び出した2つの光が天箕博士の娘、天箕クラウに衝突し、彼女の体を分解してしまった。
しかしその光は再びクラウの姿を形作り、クラウは『リナクス』として蘇る。

リナクスとして蘇ったクラウには特別な力が宿っていた。
リナクスの力を使い、より速く走り、空さえも飛べる。
そんな娘の姿を見て、天箕博士は呟く、『私の娘を返してくれ』と。

それから10年後、クラウはリナクスの力を隠しながら、有能なエージェントとして日々を送っていた。
そんなある日、クラウの中からひとつの光が現れ少女となる。
クラウはその少女を『クリスマス』と名付けた。
対の片割れとの再会を果たした喜びも束の間、リナクスを追う者達が現れたため、二人は逃避行を開始する。


 『クラウ ファントムメモリー』を語る上で欠かせないのがリナクスの存在です。
リナクスとは、原子の中にある極小空間に存在する物質。
通常空間では空中を浮遊する光の塊の形をとり、二つが『対』として存在します。(クラウとクリスマスもこのリナクスの対の関係です)
あらゆる物質を原子に分解(要は消滅)する性質を持ち、人間も例外に漏れないが、稀にリナクス人間(リナサピエン)として蘇り、超人的な運動神経や飛行、壁を通り抜ける等の特殊能力を持つようになります。
また、リナクス人間となった場合、『対』の存在をつねに気にかける様になるが、これを失うと精神的に不安定になるという特徴があります。

これだけ聞くと、『クラウ ファントムメモリー』は一見難しそうな印象を受けますが、クラウとクリスマスの対としての二人の強い絆、リナクス人間となった娘・クラウに衝撃を受け、当初は彼女を受け入れられずにいたが、次第に愛情が芽生えさせていく父親、二人との出会いによって過去を乗り越える人など、リナクスを中心としてSF要素よりも二人を取り巻く人間ドラマが中心とするアニメです。

その『クラウ ファントムメモリー』でメインとなる人間ドラマの部分も怒ったり、悲しんだり、喜んだり、驚いたりする感情表現が非常に丁寧に描かれています。
感情表現の中でも、特に登場人物の涙を流すシーンが多いのが特徴です。
また、その涙も様々な種類があり、悲しい涙、寂しい涙、悔しい涙、うれしい涙とその一つ一つが記憶に残ります。
その一つ一つの仕草を見ているうちにキャラクターに感情移入できる、人間描写の巧みさは感嘆の一言です。

心温まる人間ドラマを観たいなら、『クラウ ファントムメモリー』はイチオシです。

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